機械式腕時計ブランドについての私見

WZ0061DEを買ったのになあ

WZ0031AF(金属ブレス、3針)とWZ0061DE(革ベルト、複雑時計)で完璧と思って、しばらくの間この2本を使い分けて楽しんでいました。今日は大事なプレゼンがあるから清潔感のある31AFで行こうとか、今日はリラックスした日だから遊び心ある61DEだとか。特に誰かから気づかれるわけでもないのですが、ささやかなこだわりというか、完全に自己満足ですね。でも自分の人生、自分で満足して何が悪い!?

でも機械式腕時計が好きになればなるほど、61DEの針の短さと装着時の違和感が気になって仕方がありません。趣味だからこそ、細部にこだわりたいというか、自己満足できないと困るのです。といった満たされない心を抱えて、ついつい毎日の時計店巡回が習慣になってしまいます。

ブランドについての偏見あふれる私見

そうやって、だんだんと世界の時計ブランドについての知識がついてきました。といっても私は綿密にブランドの歴史とかを調べるタイプではありません。各時計の紹介文句が自分の中に溜まってきて、それでそのブランドについての自分なりの印象が形作られるというタイプの人間です。

また自分の性格として、人気のあるものをちょっと避けるという傾向があります。

I wanna be the minority

引用:Green Day ’Minority’

と口ずさみながら生きているようなところがあります。

そんな私が特に気にしてチェックしていたブランドを紹介します。

雲上ブランド:パテックフィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタン、ランゲ&ゾーネ

まずもって手は届かないのですが、チェックだけはしていたブランド。

特にラグスポと言われるモデルは、いい車が買えるよねというようなとんでもない値段。正直、それに見合うかなあと思わなくもない。ただオーデマ・ピゲのロイヤルオークだけはわかりやすい格好良さがある。

一方ドレス系はそれよりは手ごろ。中古であれば、オーデマ・ピゲやヴァシュロンであればモデルによっては100万円を切るような価格で売っています。まあそれでも高いわけですが。

購入した後のオーバーホールも高額とのことで、貧乏人が渾身一擲で購入する時計ではないなあと思う。

ロレックス

ネットで議論されている時計ブランドの格付けでは、雲上の下の下、実用時計としては最高峰的な扱いをされていますが、実質的には世界No.1の時計ブランドなんじゃないのと思う。

時計価格にはプレミアがついていて、正規店で新品を買うのが最も安く、本来安価なはずの並行輸入品や中古の価格の方が高い。そのため新品で買ってしばらく放置しておいて買取に出すと価格が上がっているという投資が成り立つ時計。正規品の新品は常に品薄で、新品を探して歩くロレックスマラソンという言葉があるくらい。

その人気から、ともすると成金時計的なイメージを持つが、その実、時計つくりにはめっぽうまじめで技術力も高い。時計に使うステンレスからして硬度の高い自社開発品。その硬い金属を加工する技術も超一流。その他に防水に強いオイスターケース、世界初といわれるダイバーズウォッチ、防磁性の強い時計などの開発力も超一流。ブレスの微調整も簡単で付け心地も抜群という話。

なんか非の打ちどころがないようですが、私の性格が災いして購入に踏み切れない時計。

ジャガールクルト

とにかく技術力の高いブランド。雲上ブランドにムーブメントを供給していたこともある。技術力の高い下請けメーカーが自分でも時計つくりました的イメージ。そのため、時計の外側の作りこみが甘いと言われているようです。

レベルソという四角く、盤面がひっくり返る機構を持った、アイコニックな時計を発明。また1000時間耐久テストという自社独自の品質基準を持つ。さすが技術系と思わせるブランド。

はい。こういうのは大好物です。

ブランパン

世界最古の時計ブランドというのが売り(諸説あるみたいです)。1735年創業ということですから、徳川吉宗の享保の改革の終わりころです。しかしセイコーによるクオーツ時計の発明によって大打撃を受け、しばらく休眠。それを逆手にとってクオーツ時計をつくらないブランドとしてやり手の経営者によって復活。この経緯からゾンビブランドとして嫌う人もいる様子。

中古がそんなに出回ってわけではないですが、タイムトンネルさんではよく見かける時計。なんだか煌びやかでにぎやかな時計が多い印象で、工芸品、サーカス、というのが私のイメージ。これも大好きです。

ブレゲ

本来、雲上ブランドに入っていてもおかしくない、由緒あるブランド。顧客にはマリーアントワネットなどがいたとか。創始者のブレゲさんは偉大な発明家であったようで、いろいろな時計の機構を発明している。また時計の盤面に細かい凹凸を付けて、装飾性とともに視認性工場を達成するギューシェ彫りもブレゲの発明。

とにかく上品で宝石感を感じさせる。革ベルトの時計が欲しいと思うと必ず候補に入るし、モデルによっては中古で50万円くらいから入手することも可能。しかしあまりにきれいすぎて、自分に着けこなせるだろうかという課題を突き付けてくる。

ショパール

有名な宝石ブランドなのですね。こういうのはさっぱり分かりませんが。しかし時計も片手間ではなくて、評判の良いムーブメントを自社開発している。

スポーツ系の時計はF1とコラボした時計が多いイメージ。ドレス系はさすが宝石ブランドという感じできれい。裏スケからみえるムーブメントの装飾もきれいというイメージ。いいなあと思う時計が多いブランドです。

カルティエ

ショーパールと同様、高級ブランドですよね。縁はありませんが。しかしこれまた時計の技術力の高いブランドです。

タンクとかサントスとかのドレス系の時計とダイバーズウォッチのイメージが強いです。いずれもインデックスが独特で、女性が見ればすぐにカルティエの時計だと分かるのではないでしょうか。

ファッション性にも優れていていいなあと思っているのですが、ちょっとおしゃれすぎて自分には着けこなすのが難しい・・・、と思わされる時計です。

古い時計でマストタンクという小さな時計があります。この時計だったら着けてみてもいいなあと思っています。でもやっぱりおしゃれすぎるか。

セイコー

日本の機械式時計の雄。グランドセイコーがアイコニックモデル。Timezoneでもよく取り上げられていて、海外にも愛好者が多いんだなあと思わされます。針が日本刀のようと形容されるように、研ぎ澄まされた質実剛健時計というイメージ。障子のような見た目のスノーフレークと言われる盤面も人気。

特約店限定とか、和光限定とか、なんだかやたらモデルが多いイメージがあります。まあ会社の方針なのでしょうが、もうちょっと腰を落ち着けたらどうなのと思ってしまいます。なんか価値を棄損しているような。

日本のブランドなので応援したいなあという気持ちがありつつも、例えばブランパンの工芸品的イメージと比べると、どうしても精密な工業製品というイメージが強くて、今一つそそられません。

オメガ

はつらつとした青年というイメージのブランド。スピードマスターとかシーマスターとか、クロノグラフを使ったスポーツウォッチのイメージが強い。機能やブランドイメージの割にはコスパの良い時計という感じで、着けている人をよく見かけます。デビルというラインのドレス時計もなかなかよい。

私は現行のオメガよりも、ビンテージとかアンティークのオメガに惹かれます。

IWC

インターナショナルウォッチカンパニーって、そんな社名有りなの?というブランド。永久保証といって販売した時計はどんなに年月が経っても修理しますという技術力と信頼性が高いブランドのイメージ。

ポルトギーゼというモデルが無茶苦茶格好いい。しかし大きすぎて自分に合わないという欠点を抱える。38mmくらいのポルトギーゼがあればなあといつも思わされるブランド。

その他にも、インジュニアとかGSTシリーズとか、中古なら割とお求めやすい価格出ていて、購入欲をそそられます。またオメガと並んで、ビンテージやアンティークにもよい時計が多いです。

技術力を前に出されると、すぐにいい!と思ってしまう性分です。

グラスヒュッテオリジナル

ドイツのブランド。同じくドイツのランゲ&ゾーネと同じく、非対称というか独特の配置の盤面が印象的。特にパノマティックルナというムーンフェイズを搭載した時計が格好いい。

以前、ヨーロッパの方でこの時計をしている人を見て以来、憧れの時計です。

ノモス

バウハウスといわれる、ドイツのミニマリスト的なデザインの時計。シンプルだけと一目でノモスとわかる特徴的なデザイン。中古なら10万円台から購入可能な点も魅力。タンジェント、タンゴマット、オリオン、アホイなど、魅力的なモデルが多数。ノモスの真似をしたなと思えるブランドがたくさんでていますよね。

ちなみにユンハンスも私の中では同じカテゴリーです。

他にもまだまだありますが、特に印象に残ったブランドが上記です。

ウェブで時計を知って、デパートや中古が置いてある時計店に行って実機を見るのは大変楽しいですね。また東京にはアンティークやビンテージを扱っているお店もたくさんありますし、松屋が年に2回開催しているアンティーク時計展も最高です。